大学 2020年3月14日増殖する小詩集tsuzura 大学生がひとびとに追われて逃げていく わたしは燃えながら 八景食堂で酒を舐めていた 十八歳になったばかりのころ 背中には他人のなまえが書いてあり 脂の浮いた海が ふかくここまで入ってきていた 大学生はひとびとに炙られ 皿の魚もこれから燃えていくところであった