わずかな時間で


みずからの水をぬく。女のまえで。
おしっこをもらした。
もぐりましょうね。
たつのおとしご。
ほんとうにいるんだよ、このわずかな時間で。
杉田駅まえで。
それで五十年。生きたと言いはるのさ。
死ぬ前に読んだのは。
芥川。啄木。
あの難解な男が。
(なんどもらしたってだいじょうぶ。)
わたしたちのおむつ。
平安時代からの介護のよろこび。