シャッター律

 

廃品屋で。シャッターが閉められている。
おれにだけ。
閉まっているものはなんだ。
というお決まりの哀愁。
店のシャッターの前で。
あるときひとりでいた。子どものころ。
どうして、そこにいたのか。
泣いてたのかもしれない。
むかしはみんな。ひとが閉まってたよな。
いつも帰りに通るが。廃品屋。
今日は閉まっている。そんなことは。
生死にかかわりないし。
そこにむかしがあるわけでもない。